飴と道楽短編集
kiss【9P】


学校帰り。

今は三者面談の時期で、いつもより少し帰宅が早い。

「……そうだ」

ふと気まぐれに、帰り道の公園を覗いてみた。


暖かい日。いい天気。

ちょっとぼーっとして行こうかな。

今日は気分がいい。

ベンチに座ってミルクティのペットボトルを片手に携帯小説。

うん、悪くない。



そう思って、開いていた木造りのベンチに腰掛ける。
黄土色のそれは、少し木の香りがした。



隣のベンチにはお爺さんが先客。

この暖かい日を満喫しているかの如く、うつらうつらとしていた。




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