教師の恋愛日

鮮明に、しつこく浮かぶ舞矢に、胸が痛くて辛くなった。

{…中3って怖いな、無邪気でいるくせに、時たま大人の顔をしてビビらせんだもん}

保健室の舞矢は、確実に大人だった。

{あんな大人になるのかな…}

ふと携帯を見つめると、画面が光って、メール着信の音が流れた。

捨てた望みがまた戻って来て、胸が躍った。

メールを開いてみる。

FROM;橘先生
―――――――――――――――
今度、映画見に行きません?


{あぁ、喜んだ私が馬鹿だった…}

携帯を床に投げつけて、熱い目頭から流れる雫を、誰も見てない部屋の中で隠した。


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