キミがくれるしあわせ
第1章 ー秋夜ー

<玲side>




「………」
誰だ?こいつ。


秋が深まってきたある日の夜。
いつもと同じ帰り道に、
なぜか自宅マンション近くにある草の茂みに見知らぬ女が寝ていた。
…しかも、裸で。



思わずそこで車を停める。

……家出か?
いや、それだと何も身につけずにここにいる理由が謎すぎるな。
となると……、強姦でもされたのか?


改めてそこにいる女を見る。
金に近い色のふわりとやわらかそうな長い髪。
長くてふさふさのまつげ。
外人のようにスッと通った鼻筋。
そして、雪のように真っ白な肌。

こうして見ると、全体的に色素が薄いように感じる。


こんなやつが全裸でここにいる理由は知らないが、このまま放っておくのはどう考えても危険だよな……。

そう判断した俺は、着ていたジャケットを彼女に羽織らせ、車に乗せて自宅に連れ帰った。







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