キミがくれるしあわせ


聞き慣れない声のする方を見ると、知らない男の人が立って私を見ていた。

……身長高いなぁ。
180センチくらいはありそう。
黒いサラサラとした髪に、同じくらい黒くてこちらをまっすぐと見つめる瞳。
なんだか、すごく大人な雰囲気。


なーんてまじまじと見てみたけれど、やっぱり見たことがない人。


「……だれ?」

「俺は涼宮 玲(スズミヤ レイ)だ。……とりあえずコレ着ろよ」


その言葉を聞いて…


「……っ…」


初めて自分の姿に気づいた。
なにも纏っていない私のカラダ。
毛布のおかげで腰から下は隠れてるけど、上は……。

「みっ、見ないでぇぇぇぇぇっ!」

思わず叫んだ私は、慌てて彼から服を受け取って着た。


恥ずかしいっ……。
自分でもわかるくらい顔が熱い。
絶対顔真っ赤になってるよぉ…。


「落ち着いたか?」
「はい……、なんとか」
彼が紡いだのは、低音だけど、さっきよりも優しい声だった。
トクン……
私の心が、微かだけど何かに揺れた音がした。







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