キミがくれるしあわせ



「あの、ありがとうございましたっ。
そろそろ帰るね。」


急にそう言って、あたふたと玄関に向かう鈴。
なんかおかしくねーか?

ふつうなら、あの状況に至った経緯とか多少は話したりすると思うが…


「おい。」

鈴の背中に、俺はとっさに声をかける。

「……な、なに?」

「ここにいろ。」

「………えっ!?」


はぁ!?
俺、こいつに何言ってんだ!?






< 8 / 29 >

この作品をシェア

pagetop