悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~


その時……。

急に、キーンと耳鳴りがした。


不快な音に、あたしは目を細める。


頭痛もしてきて、さらに目に力をいれた。


すると急に、あたしの右手にはめる指輪が光りを放ち始めたんだ。


……え?

なに……?


右手の薬指がピクリと動く。


小さな光は徐々に大きくなり、微かに震えている。


光りは細い筋となって、ある一冊の本へと光りと繋げていた。


どういうこと……?


あたしの指とその本が近くにありすぎて、この光りが何を意味しているのかわからなかったので、少しだけ離れてみた。


背中に後ろの本棚があたるまでさがると、微かだけど、あるものが光りの中に映っていた。


外が明るいのではっきりとは見えなかったけど、まるで指輪が映写機になっているように、本に映像を映している。


「……ルカの屋敷の、図書室……?」


あたしがボソリと呟いた時、梓が本棚から顔を出した。


あたしの指から伸びる光りを目で追った梓が、口を押さえて目を丸くする。




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