悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~


「次の日食も、一緒に見ような」


ルカはそう言って、また唇を近づけてくる。


これから先、魔界ではもっともっと色々なことが待っているだろう。


経験したことのない事件ばかり起こるかもしれない。


だけど、今回のようにみんなに力を合わせれれば乗り越えられないことはない。


自分の守るべきものは何か。


それをしっかり自分の中に持って入れさえすれば、きっと大丈夫。


あたしは、魔界でもうまくやっていける。


「ルカ」


「うん?」


「一生側にいてもいい?」


あたしが言うと、ルカは目を丸くしてあたしを見下ろした。


日食の解けた太陽が、少しずつ顔を出し始める。


「その為にやっただろ?婚約の印の指輪を」


そう言って、ルカはあたしの右手にはまる指輪を抜き取り、左手に付け直した。


「本物は、結婚の時買ってやる」


……ルカ。


あたしは大きく頷き、ルカの腕に抱きついた。





―END―





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