明日の君は笑う


冗談じゃない。


「その話,丁重にお断りいたします」


「…」


「第一,わざわざロンドンに行ってまで勉強をする必要は…「君の育ての親やあの兄貴たちを消したっていいんだぞ」」


「…っ」


「誰にものを言っている。少しは礼儀と言うものを身に付けたと思っていたが」


「…そんなもの貴方に向ける必要はない」


「ほお。まだ反抗するか」


「私と貴方はもう,縁は繋がっていないはずです」


「確かに縁は切ったよ。でも,それを修復することは簡単なのさ」


ははは,と高らかに笑うお父様。


いや,こんな人は私のお父様じゃない。

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