明日の君は笑う


「っ!!」


少し屈んで,加賀ちゃんの額に軽く口をつけた。

瞬間,見る見るうちに真っ赤になっていく。


「っ,変態っ!!」


「がっ」


俺に叫んだ後,見事に溝に加賀ちゃんの拳がHIT。


「~~~~っ」


予想以上の痛さに,悲鳴にならない悲鳴をあげる。


すると,加賀ちゃんは,ふんっと踵を返して行ってしまった。


「俺も,嫌われたもんだな~」


溝を擦りながらゆっくりと立ち上がる。


まあ,ね?


「そういうところも嫌いじゃないよ」


そりゃ,好きですから。

< 23 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop