それでも私は恋をする
ランチタイムは三沢さんと一緒に出かけた。



「おーい!」



食べに行ったお店で、同期で営業の上北雄一に遭遇した。



「黒石さんも一緒?珍しいね」



大きな目でギロリと見下ろされて、ドキドキする。十和田さんに対するそれとは違い、ドキドキと言うより、ビクビクしていた。



上北さんは、学生時代アメフト部で、身長が180cmくらいある。それだけでもビビるのに、色黒でギロリとした目は、私にさらなる威圧感を与えた。



笑った時の八重歯、ちょこっとかわいいんやけれど…ね。



「はぁ…すみません…」


「雄一くん、素子ちゃんをビビらせんといてよ」


同じ年の三沢さんは、とても仲が良い。付き合ってるんちゃうかな?と思うくらい。



「オレ、怖くないから」


そう言われても…。すみません、やっぱり怖いです。



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