まだあなたが好きみたい
好きだ。
そのはずなのに。
まさにああ言えばこう言うで、立て板に水のごとく彼を罵り、嘲笑うようなことまで言い放ってしまう。
自分の気持ちが、わからない……。
これではまるで彼の言葉を肯定しているみたいだ。
わたしはこんなことを言いたかったのか?
ちがうだろう。
自分に惑い、否定も肯定もできていないのもそれを後押しするみたいで、焦る。
ざらざらした気分で、心拍数が上がって、そうじゃないのにという苛立ちがそれに拍車をかける。