小さな死神
つけっ放しのTV
『お昼の県内ニュースです。
最初のニュースは、S市内で昨日、北村洋子さん39歳が殺害されました。事情聴取中の洋子さんの娘A子17歳が殺害をほのめかす供述を始めました。S警察はA子を殺人容疑で逮捕しました・・・』
「うわっ・・・なんなんこれ!由香がそんな事する訳ない!」
さえこは携帯を取り出してどっかに電話掛けてる。つか、むっちゃ怒ってる!
「ちょっと!娘を逮捕ってどういうこと!担当者を出しなさい!」
って事は、相手は警察かよ!(・_・:)
「え?忙しい!忙しいってどういう事よ!地域住民が!あ!ちょっとぉ~!・・・切ったな!むかつくぅ!」
・・・ある意味さえこは尊敬に値する。・・・怖いもの知らず&無鉄砲・・・
「由香ちゃん、気の毒だったね・・・可愛い子だったのにね。」
「あんたまで犯人だって思ってる訳ぇ!!!しかも過去形かよ!!!・・・・・いいわ。あたしで新犯人捜すから。」
さえこはそう言って焼肉屋を飛び出した。まだ肉残ってるのにぃ!
慌てて追いかけた。勘定に手間取った(残した肉の代金の払えとか言ってるし)けど意外にもさえこは外で待ってた。
そしてこう宣言した。
「あんたはあたしの助手だから。とにかく送って。」
「なんで俺が助手なんだよぉ!」
やっぱこういう流れかよ。
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