ちっぽけな奇跡のはなし

初恋



カレはすぐに泣き止むと、
ちょっと悔しそうな表情で


「僕が泣いたところ見せたのは、
未来のキミと過去のキミだけなんだ」


と言った。



そして、ちょうど8時の鐘が鳴った。


「ここ、店じまいの時間だから
もう外出よう」




巴菜がそう言って、おばさん達に挨拶を
してから外に出た。


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