ちっぽけな奇跡のはなし



「今まで付き合った子はいるんだよね?」


カレは少し眉間にシワを寄せて、
尋ねてきた。


「まあ、それは一応。
でも、今思い浮かべてたけど

忘れられない人とか、初恋とか、
そんな風に思う人はいないよ。

それに、初恋って多分幼稚園だし」


夜道でも、生ぬるい風が吹く。


月がやけに、光って綺麗だった。




< 45 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop