3つかぞえて、君と青
ドアベルが見あたらなかったので、千樫が引き戸をゆっくり開けて、すみませんと声をかけた。
遅れて、女の人の小さな返事が聞こえてきて
廊下をパタパタ歩く音が続いた。
やってきた女性は髪の毛が肩くらいまであって、毛先は無造作にいろいろな方向を向いていた。
上のほうはくたびれてしまったみたいに倒れていて、
前髪は鬱陶しそうに目にかかっていた。
焦げ茶色のワンピースを着て、ごつごつした手をしている。
結伊の母親だ。