~D*A doll~
揺れ
莉々香side*
暖かい温もりを求めて身を寄せる。
んー、と低い声が漏れた。
まどろむ意識の中心地いい暖かさに触れてそっと微笑む。
「………りりか」
「…………ん」
「…………おい、莉々香」
「ん…」
ぎゅっと抱きしめる。
すーっと息を吸った時。
あれ。
違和感を感じた。
抱きしめている"もの"を手で触れると明らかに熱を持っているモノ。
抱き枕じゃない。
…………げ。
と思って目を開けるとそこには……目を開けてあたしを見ている龍翔がいた。
自分が今どんな状態なのかを理解する。
思いっきり龍翔に抱き着いていたのだ。
「…………お前病人に何してくれてんの?」
ダルそうに息を吐きながらただあたしを見ている龍翔。