~D*A doll~
「おはよう~」
へらりと笑って挨拶をすると、遼様と龍翔には舌打ちをされて、瑞樹と諷都くんにはにっこりと挨拶を返された。
あたしの最近の癒しは、よくあたしに話しかけてくれる瑞樹と、嫌な顔を向けなくなった諷都くんだ。
もう二人の笑顔の裏に何が隠されていようがあたしは気にしない。
イケメンだから何でも許される根性で全く気にしない。
面食いなんだ、許してくれ。
「おい、莉々花」
そしてやたら不機嫌な龍翔に声を掛けられ、龍翔のほうを見ると。
地面に座り込んでいるあたしに視線を合わせるよう、龍翔も座り込んできた。
「お前、スカートぐらい気にしろよ」
そしてあたしのスカートの端をビーンと引っ張って、寝ていたせいか捲り上がっていたそれを直してくれた。
「……ありがと」
龍翔らしくない優しい行動に、少し照れながらお礼を返す。
「他の男に無防備に晒すな」
そう言ってあたしの頭をポン、と撫でた龍翔は立ち上がって階段の方へと歩き始めた。
「……あれ。龍翔どこ行くの?」
「ターバコ。切れたからコンビニ行ってくるわ」
……タバコ?龍翔、タバコなんて吸ってたっけ……?
一度も龍翔からタバコの臭いなんてしたことはない。
それは諷都くんも同じなようで、龍翔が去って行った方向を見ながら首をかしげていた。