Smile~小さな幸せ~
出会い
あたし、河野 奈恋。
ごく普通の高校1年生。
可愛いわけでもないし、 めちゃくちゃ頭がいいってわけでもない。
その辺にいそうな、普通の高校生。
彼氏もいないし、 モテるわけでもなくて。

そんなあたしが、君に出会って、
たくさんのことを気づかされたんだ。

君に出会わなかったら、 あたしは、
どうなってたんだろう。。


高校1年生の夏。

奈恋は、親友の真結と弥生と いつも通りベランダで話していた。

「…ね~、なこってさぁ…好きな人とかいたり するの?」



真結の一言に奈恋はつい飲んでいた お茶を吹き出した。
「ば、ばか!いるわけないだろっ!」 「えー?ほんとにぃ?いそうだけどなぁ…」 「い、いるわけ…な、ないっ!」
あわてる奈恋を横目に、 弥生はニヤニヤしながら2階の窓を 指差した。
「なこぉ~」
「今度はやよかっ!なに!?」
「みて~あれ。」
弥生の指差している方向をみると…
「あ、あれって!」
―――― 恭介じゃんっ!! ――――


恭介は、学校イチ、モテる、
笑顔がめちゃくちゃ可愛いサッカー部のキャプテンだ。
「恭介だよ!?あれは狙えるんじゃね!?」 「無理に決まってんじゃん!あんなモテモテで かっこよくて、そのぉ……」
「ごにょごにょ言ってないの!」
「そうだよ!なこならいけるっ!」
「無理だよぉ…」
キーンコーンカーンコーン

奈恋の言葉はチャイムにかき消され、 そこで話は途絶えた。

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