私たち、政略結婚しています。
考えられない。
側に佐奈がいない人生なんて。
お前を傷付けるものからは、俺が全力で守る。
辛いことがあったら笑顔になるまで側にいる。
だから、言ってもいいだろうか。
佐奈にとって、今はそれが迷惑でも必ず俺の方を向かせてやる。
俺は寝室に向かってゆっくりと歩き出した。
「ちょ…っ?克哉?」
亜由美が立ち上がる。
掴まれかけた腕を振り払う。
「もう、決めた。
君のことを言い訳にしない。君から守るだなんて言いながら本当は怖かったのかも知れない」
「何がよ!」
俺に振り払われた亜由美は凄い形相で俺を見上げた。
「佐奈に拒絶されたくなかった。
迷惑だと言われたら、きっと立ち直れないと。でも、もういい。俺が止められないんだ」