【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
千里は「…学校から帰ってから、話すよ」
そう言った。
でも、あたしはどうしても
千里の心の中にあることが聞きたくて
「学校を休む」
そう言って無理矢理、家へ入った。
「………俺さ、母さんと父さんに言ったんだよ
俺が思っていたこと、思っていることすべて。」
しばらく静まっていた空気を、
千里は破り、話し始めてくれた。
「……?」
あたしは少しだけ首を傾げた。
「…小さい頃から両親が共働きで、
忙しいのも知っていたから、
わがままは一度も言わなかった。
でも、俺は家族で飯を食ったことなかったし、
たまにはと思って、母さんと父さんに
『一緒に食べたい』って言ったんだ。」
千里はグッと唇を噛み締めた。