俺様天使と小悪魔ちゃん

イサヤができるまで1


〈イサヤの場合〉


腹が立ったと言うよりは、一気に過去がフラッシュバックして言葉を失った、と言う方が正確かもしれない。

だから、メイに対して腹が立ったわけでも何でもない。

ただ、メイが何の気なしに言った言葉が、俺の心というか…過去、か?
それを深くえぐられたような感覚になったというか…。

自分を保てなくなりそうで思わずその場から逃げた。

そのままスヴァルツォが言ってたように医療棟の正面まで移動すると、親父がよこした迎えが待機していた。
< 382 / 526 >

この作品をシェア

pagetop