中谷君、それはギャグですか?
「………藤川さん、この際だから言いますけど、
俺はあなたのこと、あなたが思ってるより好きですよ?」
中谷君は平然とした顔で私にそう告白する。
私は、中谷君から注がれる、
真っ直ぐに俺の後ろ姿をジッと見つめる視線を背中から感じていた。
……まるで、本当にそう思ってるんですよ、分かって下さい、と言うように。
私はただ無心にキーボードを打って、
一呼吸置いてから軽く笑ってから話し始めた。
「……随分言うね。
私は良い部下を持ったもんだな。
そんなに慕われてるんなんて」