恋しい桜舞う空で。
私は美南の腕を
ぐぃっと掴んで
悠斗くんに聞こえないよう美南の耳元に
顔を持ってきた。
「ちょっと…何で美南言ってくれないのよ!
私に言ってくれたっていいじゃない!」
美南は私を見ながら
ふふっと笑った。
「だってはるが来るって言ったら
梨々香絶対駅まで一緒に来てくれなかったでしょ~?
梨々香の苦手なタイプだもんね~はるは」
…全部バレてる。
さすが何年も一緒にいると
考えてることまで
分かっちゃうんだね。
「……うっ……」
私は図星をつかれ
何も言えなくなった。