情熱効果あり
あれやこれやと平日デート出来る職業を分析し始めた。


「ねえねえ、まいちゃん。さとしくんも明日、お休みなの?僕、さとしくんと遊びたい!さとしくんに頼んでよ」


アイスを食べ終わった蓮が私の腕をぶんぶん振って、おねだりする。


「え?哲志…先輩と、明日?いや…明日は…」


「そっか、哲志さんも緑町薬局で働いているのだから、明日お休みよね。ん?…あらあら、もしかして、デートの相手は、哲志さん?」


普段はあまり勘の良くないお姉ちゃんなのに、今日に限って、閃いたようだ。それにものすごく嬉しそうな顔をしている。

身内に知られるのも恥ずかしい。


「えー、さとしくんと遊ぶの?ずるいー。僕もー」


「ずるいと言われてもね…」


「蓮。麻衣たちはデートなんだから、邪魔してはダメよ」


「デートって、なあに?遊ぶのと違うの?」


蓮が子供らしい疑問を抱く。
< 247 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop