情熱効果あり
愛欠乏症
局長、薫さん、健くんの3人が昼休みに入ったその時…


「こんにちはー。前原薬品でーす」


「雅樹…」


「え?…あ!雅樹先輩!」


「よ!今月からこちらのエリアの担当になりました池山雅樹です。よろしくお願いしまーす」


挨拶をして、私たちに名刺を配った。局長のデスクの上にも置く。


「哲志と麻衣、びっくりしただろ?アハハー」


3週間前のOB会の時に、うちの薬局を担当することは決まっていたけど、驚かせたくて黙っていたらしい。


私たちが卒業した大学は薬科大学だったから、大半が薬剤師になって病院や薬局に勤務しているが、雅樹先輩のように薬品会社とかに就職した人もいる。


「言ってくれれば良かったのに」


「それじゃあ、サプライズにはならないし、つまらないだろ?」


「そのサプライズ、何のために必要なんだよ?」


哲志先輩が冷たく言う。

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