君に甘える物語
本当はちゃんと知っているんだよ?

君が何回説得しても携帯電話を持つことを了承しない僕に不満に思っているってことも。

君が存在しない俺のケータイに送るメールの内容を考えていることも。

遅刻魔の僕と連絡が取れずにヤキモキしていることも。

友達から僕がケータイを所持しないことについていろいろと小バカにされていることも。

本当は全部知っているんだ。


「今時、小学生だって持ってるのに…」

「あれはいただけないなぁ。ネット犯罪に巻き込まれたりとか」

「ちゃんと使えば便利なの!!」


いつでも、どこでも連絡が取れて、
あの手のひらに載る小さな機械でいろんなことがまかなえて、
とても便利な世の中だとは思うし、
君の言っていることが分からないわけじゃない。

ただ、それでも思うんだ。

もしケータイを持ってしまったら、きっと君とこんな会話なんてできなくなっちゃうんだろうなって。

それが、少しさみしいなって。

そう、思ってしまうんだ。
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