「ボク」がいなくなった後の彼女視点の話を読んでみたいです。
泣きながらもう会うことのない「ボク」への謝罪や後悔をしながらも、最後は別れを受け入れる…そんな話をぜひ。

留学先で発生した震災で親友が亡くなった。
あの日から私はずっと彼女への謝罪をしたためた手紙を書き続けている……。


亡くなった親友は空の彼方から主人公が悲しんでいる姿をずっと見ていたと思う。そして主人公が書いた手紙を読んで「生きていたかった」と思うと共に「自分が亡くなってもこんなに想われていた」と痛感していると…。


強い風が運んだ手紙は、空の彼方にいる親友に届いています。そして、空から主人公をずっと見守っていることを。

思いを寄せていた幼なじみには失恋、さらには親の転勤に伴って海外に引っ越し…。様々な境遇に見舞われた主人公。

続編では彼女が幸せになりますように。そして主人公と幼なじみ、親友との関係に決着がつくことも願ってます。

青年だった頃の自分は生きる事に対して絶望していた。

何もかもが嫌になり、全てを投げ出そうとした時、ある人との会話で希望を見つけ、生きる事を選んだ…。


――そして…年月は流れ、社会で認められ、心も満たされた人生を送っていた「彼」がある日出会ったのは……。



たとえ絶望の底にいても、希望だけは捨てるな。


「彼」の叫びは昔も今も変わる事がないもの。
10Pの短編ですが、何回も読み返すと深いものがある作品です。

母親の愛情を受けないまま育ち、援助交際に走る美輝。

次々に襲い掛かる様々な出来事、暖かい交流、そしてヒカルとの運命の恋。それは愛情を知らずに生きてきた美輝を確実に変えてゆく…。


持ち味を生かしつつ、これまでにない挑戦に果敢に挑んだ作者様の「新境地」と言える作品です。