プロフィール

狐火一眼太
【会員番号】1359269
第二十二回民主文学佳作一席

作品一覧

さくらいろのあお

総文字数/3,051

青春・友情7ページ

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高二の春。  学校の正門広場には、まだ桜が咲いている。 「また同じクラスだったね」 「メッセージアプリでメイクの見せ合いしようよ」  仲が良さそうな人と人との間に弾ける、楽しそうな言葉たち。  私は誰とも話さず、颯爽と通り抜ける。 ――大きな丸眼鏡をかけた私。  丸眼鏡は顔を隠すためじゃない。  もちろん視力が悪いから。  けれど都合よく目立たなくなるのも事実だ。 ――私の顔には青いあざがある。  私の名は村家沙織。――長い黒髪は櫛でとかし、ヘアゴムで一つ縛りにした。 「青いあざのせいじゃないもの」  私は心の中で呟く。まるで自分にかけられた呪いを払うように。  学校で私の居場所とは、将棋部の部室だ。

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