眠そうな顔 見てるだけで良かったのに 赤くなる頬に触れたいと思ってしまった 私の前を歩く大きな背中 見てるだけで良かったのに 抱きつきたいと思ってしまった 見てるだけで良かったのに 抱きしめられたいと思ってしまった 見てるだけで良かったのに 愛されたいと思ってしまった 何度伝えてもこの思いは一生あなたとはつながらないんだね それでも好きなのは許してください 木村京（きむらけい） × 私のヒーロー 佐藤俊也（さとうしゅんや） .颯希の実話を元に書いたフィクション恋愛小説です‥ start→2012.12.19 by.颯希

「はる兄ー！はる兄のばかぁぁぁ！」 「泣くのか？恵人？泣いちゃうのか？弱虫だなぁ。」 そんなことを言いながらも転んだ私を優しく起こしてくれる。 「恵人泣かないもん。弱虫じゃないもん。」 「えらいなぁ。」 なんて言いながら頭を撫でてくれる。 この大きな大きな手が大好きなんだ。 低くて甘いこの声も。 今でも覚えてる。 はる兄の温もり。 叶わない恋かもしれないけど、私はずっとはる兄のことを思い続ける。 長谷川恵人 （はせがわけいと）１８歳 野崎晴彦 （のざきはるひこ） ２８歳