戦場で。敵の将軍、 煌が執拗に七都を狙う。 「お前は何を望む。 ほしいだけのものを与えてやる。 第七都でのみすぼらしい夢など捨てろ、 俺と来い！」 煌に強烈に惹かれてゆきながらも、 敵である彼のその想いを 受け入れられるはずもなく。 反発を続ける七都。 憎み合う以外に、 道はないはず。 それなのに――。 「おかあさんは、 あたしより 第七都のことのほうが大切だったのよ――」 自分のことをいちばんに 大切にはしてくれなかった、 そんな母親に対する葛藤を抱えながら、 反政府勢力のレジスタンスと 関わりを深めてゆく十六歳の少女、 七都は、 明かせぬ秘密を隠し持ち、 まるで空っぽのような心で、 シスターとして暮らしていた 聖羅と出会う。 戦乱の渦中に、 いくつもの想いが交錯する。 架空革命少女小説。