プロフィール

佐和山のぼる
【会員番号】904307
千葉県出身。学生時代にふとしたことから知り合った英国人と交流するうちに、海外に目を開くことになった。20代後半からバックパッカー専門誌 Lonely Planet を片手に 東南アジア、インド、ネパール、エジプト、イスラエルなどを放浪し、海外の若者との交流などを通し、自分の生まれ育った国の置かれている状況を外から見ることになった。

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翔太の青春(イスラエル編)

総文字数/6,058

青春・友情2ページ

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 1988年初夏、中東情勢は比較的安定していた。イラン・イラク戦争は停戦を迎えようとしていたし、ソ連もアフガニスタンから撤収を開始していた。30代の主人公翔太は長らく勤めた進学予備校講師の仕事をやめ、九月からイギリスのカレッジに留学が決まった。かねてから、切望していたギリシャ、イスラエル、エジプトの古代文明を訪ねてみようと三ヶ月の旅に出ることにした。  アテネの港から客船に乗る際、日本赤軍に間違えられ乗船拒否されそうになる。なんとか許され、イスラエルのハイファ港に到着。そこでキブツから来ていた人たちに勧誘され1ヶ月の労働体験をすることになった。二十人ほどの若者が各国からボランテイアとして来ていた。翔太は、アメリカ人のランデイと同室になった。離婚後妻子と離ればなれになり、聖地に救いを求めてやって来ていた。ゴム工場の仕事などをし、午後からはフットサル、プール、テニスなどをして楽しんだ。キブツの月に一度のバス旅行で、死海、マサダなどを訪れる。死海のほとりでキャンプ、キブツ担当者二人は機関銃を肩にさげ、若者たちはシュラフで一夜を過ごした。 ジュルサレム、ベツレヘム、テルアビブの旧跡を訪ねた後、カイロへと向かった。アスワンから大河ナイルを筏に乗り下る。 出遭った各国の若者たちの生き生きとした姿や、経済急成長を遂げた日本の若者が、グローバルな交流を続けながら世界の一員として羽ばたいて行く姿を中東、アフリカの乾燥した大地を背景に、現在も一触即発とも言われている危険な地域の人々とその環境が描かれる。 その後湾岸戦争、2001年対米同時多発テロ勃発。米英軍のアフガン攻撃に始まり、イスラエルはパレスチナと戦争状態へと突入していくが、翔太の旅はこの地が有史以来抱えてきた宗教上の問題にも触れている。

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