プロフィール
作品一覧
公開リスト一覧
公開されているリストはありません。レビュー一覧
糸島綾が入部した手芸部で起こる不可解な出来事を、持ち前の手芸の知識と観察眼で解決していく物語です。解決、とすると硬い印象を抱いてしまうかもしれませんので、作中のあらすじの言葉をお借りします。
『悪意ではなく想いから生まれたほころびをほどいていく』
解決することを、ほころびをほどく、と優しい言葉で表現されています。物語の雰囲気もとても柔らかいです。読みながら心が温かくなりました。部内で起こるいくつかの謎にも興味を惹かれ、ほどいていくシーンの後でも温かさは変わりません。
『針と糸で人の心を結び直す、静かな再生の物語』
糸には人の想いが宿るのでしょうか。普段何気なく着ている服にも、誰かの想いが込められているのでしょうか。
読んでいる間も、読み終えた後も、張っていた糸が緩んでいくように優しい気持ちになりました。作者様の丁寧な文章が、そうさせているのかもしれません。癒やしをありがとうございました。
戦闘能力の高い粗暴な刑事のリエと、ペドフィリアであることを秘密にしている整形外科医のマコト。医者と患者として出会った二人が手を組み、小児を狙った連続失踪事件を解決していく物語。マコトは自身に潜む狂気に怯えながらも、秘密を明かしても態度の変わらないリエと共同作業をしていくうちに、リエの前では自然体でいられるようになっていく。そんな時、突如としてマコトの中の狂気が解放される。胸を覆う高揚感。リエがいなければ、マコトはそのまま、狂気に飲み込まれていたのかもしれない。
タイトルとキーワードを見て一瞬で心を掴まれ、煽られ、擽られ、これはもう読むしかないと思いました。作品全体に纏っている空気感や、作者さんの書く文章のリズム感が心地良いと言いますか、歩幅や呼吸がぴったり合っていると言いますか、少し言葉にするのが難しいのですが、とにかく気持ちよく酔えるような好みの物語でした。凄く面白かったです。
一気読みです。夢中になって読んでいました。相性が良いなと感じる物語だったり文章だったりを見つけると、テンションがハイになることがあります。自分にとって大当たりの小説を見つけた時の心地良さを、本作品でも感じました。
これまでファンタジーものや妖ものといった物語に触れたことはほとんどなかったため、新鮮な気持ちで読み進めました。狐や狸、鵺などの人外や、鵺を退治する、ネノシマから派遣された少年、見鬼の双子など、少し複雑そうな設定に見えるのですが、そんなことはなく、妖ものを読み慣れていない初心者であってもとても分かりやすかったです。双子の幼馴染を交えた会話に微笑ましくなったり、人間と契約を交わし人間に寄り添ってきたものの、次第にさみしさを感じるようになった尾裂に切なくなったり、読みながら感情が揺り動かされました。妖にも人間が寄り添っているような、柔らかくて優しく、すっきりとした読後感でした。
文芸部に所属する高校生たちを襲った、理不尽なデスゲーム。裏切り者を見つけ出し、投票。人を騙し、人に騙され、次第に彼らは疑心暗鬼に陥っていく。ある人は、友人を守るために他人を犠牲にし、ある人は、自分が生き残るために他人を陥れ、ある人は、刺激を求めてゲームを愉しむ。誰が裏切り者なのか。そして、このゲームに秘められた謎とは──。人の醜い姿を、その本性を、狂気を、丁寧な筆致で抉り、淡々とテンポよく炙り出すエンターテインメント作品。
何年経っても私は、心理戦、頭脳戦、それを交えたデスゲームが、死を前に、そのスリルに、人の気が狂れていく様を見るのが、それぞれの人間の隠された本性、そして、反吐が出そうなほどの、それでいて魅惑的な狂気に触れるのが、時間を忘れて夢中になれるほどに好きなのだ。このデスゲームは、ただのゲームだ。繰り返し何度でも遊べてしまうのだ。何度でも。何度でも。最高のスリルを──。
シリアルキラーという魅力的なキーワードを見てしまっては読まないわけにはいきません。連続猟奇殺人というのは、どうしてこれほどまでに私の心を刺しにくるのでしょうか。
健康な女性を憎み、殺害する。それが例え、自分の娘であっても。一切関係ない。相変わらず狂ってます。あまりにも静かに、狂ってます。でも、その狂気が、私は好きなのです。幼女愛好症という性的倒錯が絡んでいることすら、エンタメの一つとなり得ます。シリアルキラーとフェティシズムの相性の良さを再認識させられました。
本作品のような、たまに投稿される犯罪小説のようなものを、私は密かに待っている節があります。猟奇的な物語からでしか得られない栄養があり、その沼にどっぷりと嵌まってしまっている私は、今後も、誰かが生み出してくれるかもしれない異常な嗜好を持つ異常な犯罪者を、ずっと待ち侘びてしまうのかもしれません。
マイリンク
-
マイリンクの設定がありません。




