金糸雀達とお茶会を
プロローグ
ゆらゆらと蝋燭の光が揺れる。暗い室内の明かりは、淡い光を放つ蝋燭だけだった。
少し薄暗いが、それでも部屋の中は十分把握できる。

そこは古いアンティーク調の部屋だった。ソファや椅子、壁紙までもが完璧なアンティーク調。
まるでドールハウスのようだ。

部屋には、いくつかのフランス人形が飾ってある。
フランス人形は部屋の雰囲気によく合っていたが、薄暗い部屋の中にフランス人形というのはなかなか不気味である。

そして部屋にはふんわりと紅茶の甘い香りが漂っていた。

そんな部屋に、人影が…5つ。
< 1 / 51 >

この作品をシェア

pagetop