ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「…そう。だからいつまでもここにはいられないんだ。俺にはほら…その、仕事が」
「おしごと?びっぐまんいないと、こまる?」
「…多分。俺がいないと原さん…お姉ちゃんが仕事に追われて帰って来られなくなるかも」
「!!やだー!みくちゃー!!」
噛み合っているような、いないような…。
けれどその青井くんの言葉に納得したらしく、彼方はぐっと堪え涙目のまま頷く。
「…わかったぁ」
「よしよし、じゃあ俺はこれで…」
「さいごにあれやって!いつもの!」
「あれ?」
彼方の言葉に首を傾げる青井くんに、『いつもの』から思い出す。
「あー…多分、いつもテレビの終わりにビッグマンがやってる決め台詞のことじゃないかな」
「決め台詞?」
「『ビッグスマイルでサヨナラバイバイ☆』ってやつ」
「え…」
そのビッグマンのキメセリフである言葉を言いながら、決めポーズの親指を立てるポーズをする私に、青井くんはさすがに心底嫌そうな顔をする。
けれど、目の前では彼方が目をキラキラとさせ期待しているわけで…。