シャワーを浴び終えたけれど、着替えなんてものは一切無く…。

仕方が無いので、素肌に備え付けのバスローブをきっちりと羽織り、バスルームから出る。

―― すごく無防備な姿。


上着を脱ぎ、アスコットタイを外して、ベッドの淵にちょこんと腰掛けていた宮田さんが、私に気づくと優しく笑って手招きした。


「さっきの、香西さんがホテルのコンシェルジュに言って、これ届けてくれたみたい。」


そう言って宮田さんが指し示したのは、消毒薬や絆創膏や包帯の類だった。

香西さんが私の怪我のことをそこまで心配してくれたのかと思うと、またまた申し訳なくなってくる。



「こっちに座って、怪我見せて?」


すでに消毒薬を手に持つ宮田さんの隣に座り、素直に左腕をまくって差し出した。


「大したことありませんよ。」

「何言ってんの。けっこう痛そうだよ。」


しかめっ面をしながら私の傷をまじまじと見つめ、そのまま唇を這わせる彼。

思ってもいなかったその行為に、私の心臓がドキっと跳ね上がった。


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