【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
だけど、亜瑚のことを大切に思う気持ちが大きくなっていく一方で、それと同じくらい愛することが怖くなっていった。
亜瑚に捨てられることが、亜瑚を失うことが怖かった。
他の男と楽しそうにしている亜瑚を見つけた時、俺はこいつに捨てられたら耐えられないと気づいてしまった。
亜瑚には幸せになってほしい。
いつでもあの笑顔で笑っていてほしい。
誰かに愛されて、幸せな未来を手に入れてほしい。
それにはやっぱり、隣にいるのは俺じゃだめだ。
亜瑚のことを心から愛してやれない俺なんかじゃ。
ならいっそ、もうこれ以上、俺の中で亜瑚の存在が大きくなる前に、離れようと思った。