被害妄想ダーリン

修司SIDE




観覧車から降りたあと、
皆でたこ焼き屋に向かう事にした。



それにしても…
真知子ちゃんは慎一さんと観覧車のなかで何を話してたんだろう?



もしや、闇の取引!?



「修司くん、
たこ焼き食べないの?」


「え?
……あちっ」


たこ焼きを口に入れる寸前で考え事をしていたら、
真知子ちゃんの声で正気に戻った俺の手からたこ焼きが落ちた。


アツアツのたこ焼きは俺のふとももに命中。


「あちっ
あちっ」


慌ててふとももをさする俺に、
店員さんがおしぼりを持ってきてくれた。



「ありが…






…………わあああああああ!!」



「え?
何?どうしたの?修司くん!」



真知子ちゃんが心配して俺に駆け寄ってくる。





「……狭子さん。」




真知子ちゃんが店員さんを見てそう呟く。




たこ焼き屋の店員さんは、
狭子さんだったんだ。
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