それでもキミをあきらめない



『地味ブスが調子に乗んな』


『星野彗にお前の正体バラしてやる』


赤いインクで書かれた2行の文字に、肩が落ちる。


はじまった、と思った。


変身をして星野彗にべたべたされて、

ファンの子たちから冷たい視線を浴びたときから、覚悟していたことだけど、

いざとなると気持ちが塞いでいく。



失うものなんてない。

でも、変な嫌がらせが始まったら、わたしはひとりで耐えなきゃいけない。


こういう目にあわないように、

地味で目立たないように、生活していたのに。



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