きみのふいうち
告白



「はああー」

金曜日の朝なんて、いつもならやる気に溢れているのに。
今日頑張れば休みだ!って、自分を鼓舞できるのに。

今日は朝起きてから職場にたどり着くまでずっと、大きなため息が止まらない。

……昨日の昼休み、びっくりすることに暁くんから告白された。

ずっと彼女がいると思っていた。
わたしの想いは叶うはずないんだって言い聞かせてきた。
だから、理解が追い付かなくて、逃げてしまった。

しかも、信じない、なんて。
改めて考えたら、相当ひどいことを言っている。

暁くんが簡単な気持ちではなく好きだと言ってくれたのなら、わたしの態度はその気持ちを踏みにじってしまったようなものだ。

暁くんの性格はよくわかっているつもり。
だから、冗談や軽い気持ちで告白なんてするわけないと分かっている。
それでも昨日は混乱状態で、どうしようもなかった。

昨日は午後から外出だった暁くんが職場に戻ってきたのは、定時を過ぎてからで、ちょうどわたしが帰るところだった。

帰りがけにすれ違った暁くんは、わたしに何かを言いかけていて、一瞬だけど目があって。

だけどわたしはその視線から逃げるように職場を出たのだ。
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