【完】キミと生きた証

きらきらの黒い髪

Side 霧沢ちとせ


***


放課後、保健室に降りると、黒髪の人が勉強してた。


白いワイシャツの背中には黒い斑点がいっぱい飛んでる。



「・・・瞬?」


「おう。」


「髪染めたの!?」


「今日学校で染めた。」



学校で!?

一体、北工ってどうなってるんだろう・・。



「すごい・・・黒い髪、新鮮。」



きらきらの金髪も好きだったけど、きらきらの黒髪もかっこいい・・。


ちょっと長めの髪が、なんていうか大人っぽい。


金髪の時よりも、シルバーのピアスの存在感が増してる。




「でもなんで?あ・・・特進科の面接?」


「いや。南高の校則にのっとってみた。」


「なにそれ。ふふっ。でも似合う。かっこいい。」



瞬の髪に手を伸ばそうとしたとき、


「あーいちゃいちゃいちゃいちゃ。鬱陶しいわねぇ!」



真由ちゃん先生がカーテンの裏から出てきた。



「うあ、真由ちゃん先生、いたの!?」


「ちーちゃんひどい!」


「あはっ、ごめんなさーい!だって、死角だったから・・・。」






< 136 / 478 >

この作品をシェア

pagetop