翌日には高熱が出ちゃった。
酸素のチューブをつけてるから、息苦しくはない。
でも起き上がれるわけもなくて、口から何も食べれない。
お母さんが瞬と電話してる。
「もしもし瞬くん。うん。熱がでちゃって。また下がってからでもいいかな?」
瞬はお見舞いに来たがってるのかな・・。
傷口は痛い。
熱で全身が痛い。
でも寝返りもうつ元気がない。
・・・眠れもしない。
瞬の声、聞いたら
もうちょっと頑張れるかなぁ・・・。
「お母さん・・・ちょっとだけ、瞬としゃべりたい。」
点滴の刺さった腕を伸ばして、携帯を受け取った。
「もしもし・・瞬?」
『ちとせ、熱でたって?』
「うん。手術したんだ。たぶんそのせいで熱でちゃった。」
『手術長かったもんな・・。』
「・・そうなんだ。」
『もう少しちとせが楽になったら、お見舞い行ってもいいか?』
「うん・・・。ありがとう。あの日はびっくりさせちゃってゴメン・・。」
『人のことはいいから。元気んなって。』
「うん。」