【完】キミと生きた証
「・・・ん。」



目を覚ました瞬がゆっくり体を起こした。



「おはよう・・。」


「おはよ。わりぃ。めっちゃ寝てた。」



瞬は目をぱちぱちさせて、頭を横に振った。すごく眠そう。



「寝てて・・いいよ?」


「いや、大丈夫。」



「・・・ん。」


「どうした?」



動悸が始まった。


あたしはゆっくり深呼吸して、瞬が背中を撫でる。



今回はすぐに収まってくれた。



「どきどき・・するのは、瞬にだけで・・・いいのにな。」



あたしの目線が口もとにおりたからかな。


瞬の金色の髪が揺れて、


あたしにそっと近づいた。



夕日の赤に金色が照らされて、綺麗。



・・・ちゅ。



「・・・好きだよ。ちとせ。」



優しいキスが、優しい声が。



あたしの涙腺をゆるめてしまう。




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