強がりウサギの不器用な恋
*****

「…おはようございます。
社長、今日は早いんですね。」

「おはよ。マレーシア、どうだった?」



マレーシアの最後の夜。

勢いというか、異国の空気がそうさせたというか……

私と海藤さんは、してしまった。


行為の後、海藤さんは腕枕で私をギュッと抱き寄せるようにすると、そのまま二人で眠りについた。


朝目覚めると、やっぱりそれなりに気恥ずかしさがあったけれど。

海藤さんはチェックアウトの前にシャワーを浴びたいからと、自分の部屋に戻って行った。


帰りの飛行機ではずっと寝ていたし、何故かそれからお互いに、おかしな空気を汲み取ってか、会話もなく…。


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