「中山くんは私がいくつか知ってる?」

「正確な年齢はわかりませんけど、20代前半だとは思ってます」

「もう25歳なんだ。中山くんとは年離れてるし、まだ学生さんだし、色々と壁もあると思うんだ」

中山は真っ直ぐ朱里の顔を見ている。
視線に耐えられず、朱里は中山から目を逸らした。

「中山くんの気持ちはすごく嬉しいよ。本当に。だけどもっと自然に付き合える子が他にいると思うんだ」

中山の周りには他にもたくさんいるじゃない。
大学にだって、あのカフェにだって。

「あの…30歳の人と25歳の人が付き合うのは不自然ですか?60歳と70歳の人は?」

「え?」

突然された質問の意味が分からなくて朱里は中山を見た。

「俺と橘さんだって同じです。橘さんが年上で社会人だろうと、俺が学生で年下だろうと、俺と橘さんが一緒にいるのはおかしいですか?俺はそうは思いません」

「中山くん…」

「橘さんより後に生まれちゃったのは仕方がないです。学生でいることは譲れません。それでも好きです!」

「いいかな…?私で」

「いいんです」

「嬉しい。ありがとう…」

「じゃあ付き合ってくれますか?」

私、本当にこんな素敵な男の子と付き合ってもいいのかな?
中山くんの気持ちに自信もっていいのかな?





「…はい。お願いします」

朱里の返事に中山は見たことがないような嬉しそうな顔をした。
それに照れて朱里も一緒になって笑う。

「まだ中山くんのことほとんど知らないから、ゆっくりでもいいかな…?」

何を、とは言わなかったが中山には伝わったようだ。

「はい、お願いします。じゃあ今日は改札まで送ります」



中山は朱里が改札を通り、ホームへ入るまで見送ってくれた。






この作品のキーワード
カフェ  年下  社会人  大学生  年の差  バイト  ナンパ  三角関係  床ドン  すれ違い 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。