雨時々晴れ
出会い(雨)
私は、竹内 唯。
榊原高校2年B組。
恋人に浮気をされ自分から別れた。
心の天気はいつも雨。
人とは関わりたくない。

「唯ー‼︎はやく行かなきゃ、パン
売り切れちゃうよー‼︎」

「わかったわかった‼︎
すぐ行くから待ってて‼︎ひまり‼︎」

私の親友、佐野ひまり。
榊原高校2年B組で、小学校からの
付き合い。
彼氏はいないが気の利いた優しい子で、
名前の通りふんわりしていて、可愛い。

私たちは、廊下を走って購買まで
行った。

「おばちゃーん‼︎
メロンパンとカレーパンと
オレンジジュース頂戴‼︎」

ひまりはそう言うと、

「ひまちゃん、今日もよく食べるわね。
まぁ、よろしい‼︎」

おばちゃんは微笑みながら
ひまりに言った。

ひまりは、細身なのによく食べる。
そんな体型が羨ましい。

パンとジュースを持って、
2人で食べている屋上に行った。

「あとちょっとで授業おわりだよー‼︎
今日も疲れたねー‼︎
さぁ、食べよっか‼︎」

ひまりと私の会話はいつも
この様な感じ。
時々、恋バナもするけど、
特にないときはこの様な普通の会話。

「ってかさ、唯知ってる⁉︎
A組の伊藤 新っていう人知ってる⁇
あの人、真面目っぽいけど実は
ヤバイらしいよ‼︎」

「ヤバイって⁇何が⁇」

私はそこまで噂好きじゃないので
知らなかった。

「テストとか1位で頭めっちゃ
良いらしんだけど、
プライベート半端ないほど
ヤバイって‼︎
誰かが言ってたけど、夜の街を
女の人連れて、歩いてたらしい」

真面目な子がこんなことするんだ。

多分その、伊藤くんに似てる人
だったんじゃない?

「ひまりー。それはなくない?
伊藤くんに似てる人だったかも
よ?」

ひまりは私の話を聞いて、
なるほどっという顔をした。

「そうかもね‼︎
ただの噂だから本当の事は
本人しかわからないよね‼︎」

私達はパンを食べ終わり
教室に戻った。
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