甘い言葉で
5 君のとなりに立ちたい


バンガローに荷物を置いた後、美幸の協力をするフリをしながら、あたしは小学生のしほチャンとさゆりチャンと一緒に川遊びをしていた。


下にきょうだいが居るお陰か、あたしは年下の子達に懐かれてる。
そんなに優しく相手してるつもりはないんだけどね.........


「あゆみちゃん、しほチャン。こっちに小さな魚がいるよ!」


「ん?どれどれ~どこかな?」


「さゆりチャンこっちにもいるよ!」


3人で浅瀬で水の中を覗いているとき、


『バシャッ、バシャッ、バシャッ!!』


誰かが投げた飛び石がテンポ良く水面を跳ねた。


「あ~お魚がいなくなった~!!」


「もう、誰が投げたのっ!」


しほチャンとさゆりチャンが辺りを見回す。と、『しまった......』って顔をしている男の子がいた。


「あっ、トモキ君だ!」


「ちょっと危ないでしょ?」


飛び石を投げた男の子を見つけたしほチャンとさゆりチャンは、苛立ちをぶつけるためトモキ君に駆け寄っていく。


「ごめ~ん!わざとじゃないんだよ!」


追いかけられると逃げたくなるのかトモキ君はその場から走り去る。


「わざとじゃなくても、もっと離れたところで遊んでよね!危ないでしょ!」


二人の女の子に追いかけられる男の子......


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