あなたの優しさが…

脱出

訳がわからないまま帰り支度をした。

私の荷物はない。
衣装も置いたりしていないから
長襦袢2枚のみ。


マネージャーと彼がいるであろう
フロントへ向かった。


『よろしくお願いします』

深々と頭を下げるマネージャーがいた。


その相手は彼だ。



私に気づいた彼は
「それだけか」


『はい。これだけです』


そう言うと私の腰に腕を回し
行くぞと外へ連れ出す。


アフター?
いや、全部持って来いって言ったから
アフターじゃない…。

そう思ったら少し怖くなりマネージャーを見たら、マネージャーは優しい顔だった。


大丈夫だと言われているようだった。
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