アンドロイドと愛を学ぶ
私の家族
 

「うわぁ……シャレにならないレベルになってきちゃったな……」


目の前のATMには、思いのほか悲惨な値が表示されていた。

そろそろ真剣に、新しいアルバイトを探さないとマズくなってきたかもしれない。

「……はぁ」

深いため息を一つ落として、かかとをひるがえす。
ついでにマガジンラックから、何冊かアルバイト情報雑誌を引っ掴んでいく。

「アリガトウゴザイマシター」

聞き慣れた無感情な定員の挨拶を背中で受け止めて、トボトボとコンビニを後にした。

< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop