私の横に居る人
21
その後、夕食の準備の為に近くのスーパーに買い物に出た。

疲れているからどこかへ食べに行こうと言ってくれた先輩だったけど、私が作ると伝えると喜んでスーパーに案内してくれた。

二人で手をつないで歩く。

あんなに二人で歩いているのに、手をつないで歩くのは初めて。

「何だか恥ずかしいな。」

そういう智樹先輩は、その言葉に反してつないでいる手に力を入れた。

微笑み合う私達。

「悠!」

そこには同じく手をつないでいる麻帆と寛人先輩の姿。

そうだよね、この辺は寛人先輩の家の近く。

「やっと引っ付きましたか。」

私達のつないでいる手を見て麻帆が言う。

「心配かけたね。麻帆ちゃん。」

智樹先輩は照れ笑いをする。
< 151 / 190 >

この作品をシェア

pagetop