私の横に居る人
「去年は今の4年生の歴史めぐりの提案が選ばれたんだ。だからベタな場所ばかりだった。」

小野田先輩は私の指摘にその通りと言いたげに笑った。

「今年俺はスポーツ三昧で行きたいんだよね。もちろんその方向で企画を練るよ。一緒にどう?もちろん寛人や智樹も引き摺り込むつもり!」

「私達は、さっぱり分からないからお仲間にしてもらえるなら、おとなしく付いていきますよ~。ねぇ、悠。」

好奇心いっぱいな顔をして、麻帆は返事をしていた。

「でも、私はまだバイトも決まっていないので、第1回目は企画だけで参加は無理かもしれません。」

私は、答えた。

ちょっと残念だな。

「そうかぁ。」

寛人と斉藤先輩がいつの間にか輪に入っていた。

麻帆は合格決定後、寛人先輩と一緒に本屋さんのバイトを始めていた。

きっと寛人先輩がサークルの事もあって、おぜん立てしたんだろう。

「うちはお父さんが厳しくて…。バイトを許可してくれるかどうかは、これからなんです。でも企画だけでも楽しそうなので、そこにはちゃんと入れて下さいね。」
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